2020/04/02
11歳、シーズーの男の子の症例です。
腹部の膨大を主訴に来院されました。
レントゲン検査、超音波検査の結果、脾臓の一部に腫瘤を認めました。
脾臓に発生する腫瘤には血管肉腫と呼ばれる高悪性度の腫瘍も存在することから脾臓摘出を提案しました。
緊急疾患ではないと判断したため手術予定計画を作成し、出血に備え輸血の準備を勧め、万全の状態で手術を行う事としました。
手術は脾臓に大網が癒着していたため、脾臓摘出、一部大網切除を行いました。
術後、病理検査では脾血腫(非腫瘍性病変)と診断されました。
脾血腫の背景には腫瘍の存在が隠されている場合があるため、現在も定期的に経過を観察しています。